shimojiblog

しもぶろ日記です

今年最後のブログは

のりで巻いた塩おにぎりが食べたくて、スーパーでのりを見ていた。


ズラッと並んだのり、高い。
600円するのもある。
のりも高くなった。


安いのもあるけど、色つやがやや劣る。
黒々と照りがあると美味しそうに見える。


我慢・我慢。
枚数とお値段でちょうど良いのを決めよう。
のりが並んだ陳列棚を上から下、下から上へと何度も見る。


店員さんがせかせかとやってきて、近くの商品をバタバタと並べ直した。
動作が慌ただしくてうるさい。


じっくりのりを選びたいのに、気が散るじゃないか。


忙しいから仕方がないのだろうけど、声を掛けたくないタイプの店員さん。
優雅にやってとは言わないけど、騒がしい音を立てて作業をされるのは嫌。


こういう店員さんには商品の場所を聞くのも躊躇するなあ。
そっけなく対応されそう。


なのに、何故か、その日は声をかけた。
のりの高さに動揺した?



のりも高くなりましたね~


(何を言ってんだ)



忙しく動かしていた手を止めて、店員さんがパッとこちらを見た。
次の瞬間、すばやく側に来た。


一瞬、怒られるかと思った


ら、、、



ほんとですよね、ほんと高いですよね~



へっ?



うちの子、のりが大好きなんですけど、1枚は食べさせられないですよ~
少しずつちぎってあげてます、今日はこれだけね、と言って



ハッ?


さっきまでバタバタと仕事をしていた方が、私のつぶやきに応えてくれた。
楽しいエピソードも添えて、共感してくれた。


おそらく30代の小さいお子さんがいらっしゃる方だ。


のりの話から物価高騰の話しに花が咲いて、2人で井戸端会議に熱中。
話をしながらものりを選ぶ、店員さんも選ぶのを加勢してくれる。



これは8枚でこの値段ですね
こちらは10枚ですね


などなど



ようやく丁度良いのが見つかった。


購入するのりが決まった。
のりの購入に何分かかるの?


店員さんにお礼を伝えると



いえ、高くて本当にすみません、ありがとうございます



近寄りたくないタイプだと思っていたら、驚くほど気さくで優しかった。
慌ただしい音を出しながら作業をする人が必ずしも、感じ悪い人、ではなかった。
見た目やしぐさの印象で、先入観を抱いてしまう、悪い癖だ。


単に音を出す人なんだ。


玉手箱を開けたら、ご褒美が出てきたような気分だった。



若い頃とは違い、人との関わりが狭まってきた。
若い頃は飲み会とか、習い事とか、友人との遊びとか、いろいろ。
子育て中は、学校関係やお母さまたちとの関わり。


今はまったくない

気楽で生きやすい


それでも、職場の人達や日常で関わる人達の存在があって、やっぱり人と関わって生きている。
深い関りや密さはないけれど、丁度の感じで成り立っている。


狭い社会の中で、些細な出来事に出会って喜んでいる。
貴重な出来事というほどではないけれど、嬉しい出来事だ。
気にも留めなかったことに、有難さを感じたりするのだ。



このブログが今年最後のブログ。


泣き言も多かった。
どうしようもない時もあった。
少しづつ少しづつ、立ち直って積み重ねて今がある。



来年は辰年、年女だ!